カテゴリー別アーカイブ: つれづれ

曲のコト – “She’s a Pain” Jesse Ed Davis

仮に名前は知らなくとも多分ほとんどの人がそのギターは聴いたことがあるはず、Johnの”Stand By Me”(が彼のオリジナルじゃないということはこの曲が話題になるたびに付け加えてよいことだと思いますがそれはともかく)のスライドギターソロを弾いたJesse Ed Davis。

John、George、Ringoを始めとして、Leon Russell、Bob Dylan、Marc Benno、Jackson Browne、Bryan Ferry、Bert Jansch、Harry Nilsson、また幾多のBluesmenと共演したJesseのソロを今まで聴いてみようと思わなかったのは単なる怠慢ということでもなく、”Stand By Me”のギターが素晴しすぎてそれだけである種イメージができてしまったせいもあるのかも。

しかし今回あらためてソロ作に触れて、いやこの人は聴いてかないといかんと思ったわけで。

なぜか昔からこの人はどうもキャラがJohnと合ってたんじゃないかなあと理由もなく感じてたのですが、”She’s A Pain”のような曲を聴くと、こんなに似てるのかと吃驚。とっちらかったものをとっちらかったまま投げ出して投げ出したものがキラキラ輝いてるという感覚がどちらにもある。

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エレキギター用エフェクタのコト

最近外でエレキギターを弾く機会が増えまして。

アンプの位置にはペダルを。

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となると気になるのがソロの時の基本の音色はもちろんですが、お店によって違うアンプにどう対処するかです。いつもの北千住KnockみたいにJCM800やらTwin Reverbやらをそれなりに鳴らせるところならともかく、小さいマルチボリュームのアンプとか、JCとかだとどうもすっきりいかないこと多々ありまして、どうしたらよいものかとしばらく試行錯誤。

そんなにエフェクタをいろいろ使うわけでもないので悩むといってもたかが知れてますが、歪み系とDelay系が必要として、それぞれに、また共通する要望はというと。

  1. どんなアンプでも歪ませすぎることなくTubeのテンパった感じが出したい
  2. ソロやリフでガツンと歪ませたいときはもちろんある
  3. DelayはBOSSのDDみたいなのでなくもっとアナログ的なレトロなやつが好み。薄〜くかけっぱでも気にならないようなの
  4. AC電源を使わないでまとめたい。さらにいうと電池を消費するのは避けたい
  5. もちろんなるべくコンパクトなのがよし

これまで歪み系はいくつか使いましたがいつも1台で1.と2.を同時に満たすことができず、考えてみればあたり前のような気がするので、歪み系は2台として1.と2.は分担させることに。これまでの経験ではそもそも1.の用途とするとどれも歪み過ぎだよなあ、と考えて、tc electronicのTube Pilotを試してみました。若干大きめの筐体なのですが中に12AX7が1本入ってます。

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曲のコト – “Love Song” Hirth Martinez

お試し聴きできるメディアが増えて、今までちょろっとは知ってたけどなぜかちゃんと聴いてなかった人達を聴きなおしてあらためてハマるということが続いているわけですが、Hirth Martinezのことはまったく知りませんでした。

しかしこの人のアルバム聴いて凄いなあと、とりわけアルバム”Big Bright Street”収録の”Love Song”という曲に恐れ入っております。

何しろワタクシが日頃頼りにしているallmusic.comにもほとんど情報がない。ならばとDiscogで調べてみるとなんとまあ…。

“Big Bright Street”は彼の1977年発表の2ndアルバム。

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モニター用ヘッドフォン現役復帰とオーディオインターフェイス

レコーディングという作業に自分なりの意義を見い出すのが難しくなっていったこととアナログからデジタルへの移行パスが今一いい感じに描けなかったこともあり、レコーディング関係の機材をみんな処分してしまってから何年経つか。

交換部品到着待ち。

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最近は大がかりにせんでもデジタルベースで必要なことができそうになってきたこともあり、そろそろ環境を整えて行こうかと思ったときに、目に止ったのはモニター用のヘッドフォンSONYのMDR-CD900ST。普通に生活してて音楽に触れてる場合こんなもの必要ないのですが、何故処分されなかったかといえば、使うからではなくて単にイヤーパッドはぼろぼろだし、どうもエフェクターのヘッドフォン端子にさしても鳴らなかったりするしで、捨てる以外ないかと放置していたというわけ。

しかし、今後またヘッドフォンも必要になるなあ。

鳴らないというのがあったんで、買い替えてもいいかと思ったのですが、同機種でもそんなに安くはないしあらためて選ぶのもめんどくさい(モニター用途とリスニング用途で要求されるキャラが違うので葛藤が…)、もし鳴らないトラブルが直ったらパーツ交換してまた使おう。

というわけでまあオーディオインターフェイスは必要なんで(なくてもイける目算はあるけども、そこまでやると要らない自慢の世界になりそうなので)、LINE×1、MIC×1のオーディオインターフェイスを入手してヘッドフォンを繋いだら最初は鳴らなかったのですが、プラグをいろいろちょこちょこやったらバッチリ鳴りはじめた、ラッキー。

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曲のコト – “The Chiken” James Brown Band

どこでもやってる”The Chiken”、JB’s名義のアルバムにしか入ってないのかと思ってましたが、ちゃんとJBの69年の“The Popcorn”に入ってるんですね。これがオリジナルの録音なのかも?

このアルバムは名義JBだけど”directs and dances with the James Brown Band”となっていて、インストばっかりで、つまりJPプロデュースのJB’sのアルバムッってことでしょうか。

我がプレイリストに入れても違和感ない演奏がみつかってよかったです。

Spotifyを使いはじめたら…

今さらではあれSpotifyを使い始めてその便利さが嬉しい。

当初はどうせ欧米、日本版なら日本の今のメジャーな曲という、泉の食指が動かない音源ばかりだろうと勝手に考えて見てなかったのだが、最近Spotifyのプレイリストを使って曲を紹介する人も増えてきて、それを見ていると聴いてみたいなあというのも多い。これはそろそろ使ってみるかと思った次第。

泉が今だいたい世の中で注目している音楽というと、いわゆるワールドミュージックなジャンル、アフリカやカッワーリー、バングラ、ヒンディーポップ等々、Ska、Reggae、シカゴ以前と南部のブルース、アメリカーナ、ロックの落穂拾い、Jam Band、Hip-hop、New WaveとAlternative、FunkとAlt. Funk、Rare Grooveに好みの一部のJazz、PrinceとBeyoncéの後継が出てくるか、といったところだが、それらで思い当る名前で検索するとほとんどがヒットするし、関連アーティストを辿って新しい注目音源をみつけることができる。

あっという間に150曲を超えたプレイリストがこれ。

“Roam Around” by Isme.

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ベースのダウンチューニング ー この夏は半音、一音、二音下げ?

この夏は半音下げ!

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来月のWREBBのライブのセットリスト、(泉としたら随分)新し目のハードロックが多くなってます。その中の1曲でベースが半音下げチューニングの4弦開放と思しき音を出してて(キーがEbてことで)、いい機会なんで今回は全部半音下げにしてみるか!(ベース1本しかないし途中でチューニングなんか変えたくないので)、とそれで仕込んで勇んで練習に出かけたところ、よくわからないけど実はDでやることになってたのが伝わってなかった…?

しかたなく、練習は急遽一番てっとりばやく1音下げチューニングにして対応したのですが、ちょっと半音下げ1音下げやってみたらいろいろおもしろい!

だいたいブルースセッション等でやる曲はギターメインてことでキーはEとかA、せいぜい他にCとかGってなりますが、泉が普段聴きな音源は、FとかBbとかが多い。これはギターメインの人でもそうだったりします(昔はね…)。そうするとベースのウォーキングの感じは大分違うんですよね。

もちろん、新しい音楽にはその良さがあって、オサレなベーシストはたいがい皆開放弦をうまく使っています。JPJの”Whole Lotta Love”然り、Paulの”Get Back”然り。そういうのを考えるのも面白いんですが、さすがにいつもEとAばかりだとつらくなってくる。

ところが、半音下げると、AがBb、EがFになるわけで、それだけで全然ウォーキングが変わってくるじゃありませんか!これはやらない手はない。

そして一音下げ。

実は、マイナーペンタに収斂するようなブルースロックだとF#とかBって結構面白いんです。フラット6とマイナー3が低い開放弦にあたるんで、ヘビーなリフとかが合う。”Immigrant Song”とかJeff Beck Groupの”Let Me Love You”とかがそうですが、これも1音下げればE→F#、A→Bのポジションになるわけです。

あとなかなかオイシイのがDのキー。

キーDって、ロックでも、ある方面ではオープンコードの響きがよくて泉も好きなキーなんですが、ベースだと下が足りないんですよね。それが、1音下げだとまさに4弦開放がD。今回もそういうDキーの曲があるので是非1音下げでやってみるつもりです。

これまで泉はなるべくベースではレギュラー以外のチューニングは極力避けてきました。

今、ベースを弾くのはほとんどがセッションホストとしてですが、そういう場ではいかに3コード中心とはいっても、コード進行を追うのがなかなか覚つかない、というお客様はやはりある程度いらっしゃることがあるわけです。その時に、コードがわかるようにルートだけ、弦を替えずに弾いてポジション移動でわかりやすく、見えやすくして演奏したりするわけで(それでも気づいてもらえない時はもらえないんですがw)、それが、自分が変則チューニングだとなすすべがなくなるわけで。

しかしながら、セッションでも客として参加するとか、バンドでライブとかなら、思う存分やりたいようにやれるわけで、WREBBの如くライブに呼んでいただける機会が増えてきそうでもあり、その時はいろいろ試してみようという気になりました。

というわけで、そうなるとそもそもダウンチューニングそのものをもう少し調べてみたくなり、Google先生にいろいろ尋ねてみると、半音、1音のみならず2音下げる人も居るんですね。4弦開放がC。やはり、そこまで行くと弦のテンションを保つのが難しくなってビビったりオクターブが合わなかったりするので、ヘビーゲージを貼りましょうとか書いてある。

そうかあ、ビビるのはよくないかあ…、ん?待てよ?ビビっちゃそんなにいけないっけ?

泉が是非ともやってみたい方向性の音楽だと、むしろビビるくらいのほうがよかったりすることないか?

というわけで2音下げも試してみました(笑

これだと、開放が高い方からEb、Bb、F、Cになるじゃないですか。ますますやってみたい方向性に近づくかも!

問題はチューニングの安定性とオクターブでしょうかねえ。

しかしもう俄然やる気になってます。

この夏は半音、1音、2音下げ、をキャッチフレーズで行こうと思います。

曲間の無音に その1

先週は、泉主催のBeatles Session Meetingで”A Hard Day’s Night”から普段はあまりやらない曲をやって、あらためてしょっちゅうやりたいという気持ちになったりしていると、Princeの訃報が飛びこんできた。

天才だから、人によって彼から受け取っていたものは様々だったろう。人によっては、抱え切れないほど宿題を課された気にもなったろう。

泉はかつては天才は苦手であると公称していて、そんなわけでPrinceはなるべく避けていた時期が長かった。あらためてやはり聴いていかないと、と開きなおれてから十年もたっていないかも。

今まとまって何かいうことはとてもできないけれど、おそらくある程度答が見えたとしても、また新たな課題を出されるだろうことを見こした上で、今の宿題はいわば「謎のハーモニーと歪んだギター」の課題の二つ、となる気がしている。

その同じ週の間に、こんどはBeyoncéが”LEMONADE”なる新作を発表するニュース。

何か呼び合うよう動きのような気もしてしまい、Destiny’s Childの音源を聴いてるうちに、そういえばこの人はAutoTuneは使わないんだろうか?と思いあたる。

ここのところ、アフリカや中南米のポップスを結構聴いてるのだが、予想外なことにAutoTune度数がえらく高い気がした。
独特のコブシが魅力の一つであるように思えるジャンルの歌が、いともあっけらかんという感じでAutoTune化されてる?
という事態にちょっとうろたえていたのだが、そういえば、AutoTuneを疑われるとすれば、まさにBeyoncéあたりがふさわしかろうというわけである。

結論からいうと、彼女はAutoTune使わないらしいのだけど、使わないからこその個性と単純に済ますにはどうも情勢は進化(退化?)してるのかもしれないという気はする。資本主義とテクノロジー、かつてのワールドミュージックの舞台を変えていっているであろうそれは、まさにその中心にいるBeyoncéのような人にとっても切迫した圧力であろうと思われるのだが。

Beyoncéの天才のうちには、かねがね(なんというか適切な言葉かどうかだが)オーガナイズの能力もある気がしているだけになおさら、その意味でこいつのことは少し情報を、という感じでTony Maseratiという名前もピックアップされてくる。

というように、曲間を過ごしているとさらにPapa Wembaの訃報。

いわゆるワールド・ミュージックに分類されるような音楽をまた聴くようになって、Salif KeitaやYoussou N’Dourの名前はすぐに思いだしたけれど、もっといたよなあ、と思っているうちに訃報で思いだすことになった。

この人もまた聴きなおさないと。

というわけで繋がっているようないないような。
いかん、また「続きを読む」を使うのを忘れた。